こどもNISAを開けない家庭と、開けても目的に合わない家庭が、制度の条件から言えます。日本に住んでいない子どもと、その年の1月1日の時点で18歳以上の子どもは、こどもNISAの口座を開けません。親のお金として戻したい、株を1社ずつ買いたい、値下がりを受け入れられない、という目的には合いません。途中でやめたくなったときは、口座を閉じる前に、積立を止める・減らす・売って現金で置く・そのまま置く、という選択肢があります。どれも税金はかかりません。
こどもNISAを開けないのは、どんな家庭?

制度の条件で開けないのは2つです。
1つ目は、日本に住んでいない子どもです。こどもNISAの口座を開けるのは、日本に住んでいる子ども(居住者)に限られます。海外に住んでいて、日本に住所も居所もない子どもは開けません。国籍は関係なく、住民票があるかどうかでもなく、生活の本拠が日本にあるかどうかで決まります。親の海外赴任に帯同する子どもは、住民票を日本に残していても、原則として日本に住所がない扱いになります。証券会社の案内でも、海外に住んでいる子どもの証券口座は開けません。
2つ目は、その年の1月1日の時点で18歳以上の子どもです。その場合に開けるのは、こどもNISAではなく大人のNISAです。こどもNISAの口座を開けるのは、1月1日の時点で18歳未満である年です。生まれた年から開けます。
こどもNISAは2027年1月に始まります。口座の名義が誰か、何を買えるか、いくらまで入れられるか、という制度の全体は、制度解説の記事にまとめています。
こどもNISAが向かないのは、どんな目的のとき?

開けるけれど、目的によっては合いません。4つあります。
1つ目は、親のお金として持っておきたいときです。こどもNISAの口座に入れたお金は、入れた時点で子どものものになります。高校を卒業する年の前年12月までは、こどもNISAの口座の中の投資信託(多くの人のお金をまとめて専門の会社が運用する商品)を贈与できません。つまり、親に戻す経路がありません。親の都合で出すには、こどもNISAの口座を閉じるしかありません。閉じたときの税金は、あとの節に書きます。この目的なら、親の名前の証券口座で持つ、という選び方もあります。
2つ目は、株を1社ずつ買いたいときです。こどもNISAで買えるのは投資信託だけです。大人のNISAには株も買える成長投資枠がありますが、こどもNISAでは使えません。
3つ目は、値下がりを受け入れられないときです。投資信託には値動きがあり、元本割れ(入れたお金より減ること)があります。損が出ても、ほかの利益と相殺して税金を減らすことはできません。非課税の口座(利益に税金がかからない口座)で出た損は、税金の計算では「ないもの」として扱われるからです。
たとえば2007年の高値で、日本を除く先進国の株式に連動する投資信託を買った場合、6割下がり、元の水準に戻るまで約6年半かかりました。そこから2026年8月末までの約13年で5.5倍になりましたが、その間にも2割下がって戻るまで2年かかった時期がありました。2007年に買った場合の一例で、次も同じとは限りません。使う時期を決めていなければ戻るまで置いておけますが、高校を卒業する年に進学のお金として一部を使う予定なら、その年が下がった年と重なるかどうかは選べません。
毎月積み立てていた場合に実際どうなったかは、値下がりした年も続けた方がいいかの記事にまとめています。
下がった月を買い時と思えるかどうか。思えないなら、無理にこどもNISAでなくていいと思います。
4つ目は、親の証券口座を作りたくないときです。証券会社によっては、子どもの証券口座を開くのに、同じ証券会社に親の証券口座が要ります。これは制度の決まりではなく、証券会社の実務です。親の証券口座から順に開く手順は、逆算カレンダーの記事に書いています。
学資保険とこどもNISAは、両方持てる?
持てます。制度上の制約はありません。こどもNISAには、保険に入っているかどうかを条件にした規定がないからです。
学資保険だけを選ぶ、という選び方もあります。どちらを選ぶかの比較は、学資保険との比較の記事にまとめています。
子どもが高校生でも、こどもNISAは使える?
使えます。ただし、使える年数が短くなります。
使える年数は、その年の1月1日の時点で18歳未満である年の数です。2026年度の高3は、原則として開けません。開けるのは、早生まれ(1月3日〜4月1日生まれ)の高3だけで、2027年の1年です。高2は1年か2年、高1は2年か3年、中3は3年か4年です。同じ学年でも、早生まれは1年多くなります。ずれる理由は、引き出し制限の記事に書いています。
こどもNISAの口座には、1年に60万円まで入れられます。これを年間投資枠といいます。枠の合計は、60万円に使える年数を掛けた額です。
枠が小さいことと、使えないことは別です。その年の1月1日の時点で18歳以上になった年から、同じこどもNISAの口座がそのまま大人のNISAのつみたて投資枠に変わります。つみたて投資枠とは、大人のNISAで投資信託を積み立てる枠です。残高は引き継がれ、手続きは要りません。
関連記事:こどもNISAは18歳になったらどうなる? 口座はそのまま、本人の手に移る
こどもNISAをやめたくなったら、口座を閉じる前にできることは?

やめる、と一口に言っても、積立をやめるのと、投資信託を売るのと、口座を閉じるのは別のことです。こどもNISAの口座を閉じる前にできることが4つあります。
1つ目は、積立を止める・減らす・休むことです。制度上の扱いは何もありません。こどもNISAの口座も、非課税も、そのまま変わりません。減らす額の下限も制度にはありません。ただし、その年に使わなかった枠は、翌年に足せません。積立を止めることは、こどもNISAの口座が閉じる理由(本人が閉じる届出を出す、要件に反する払出しや災害など、継続適用届出書を出さずに海外へ転居する)のどれにも当たりません。
2つ目は、売って現金で置くことです。引き出しが制限されている間でも、こどもNISAの口座の中の投資信託を売ることはできます。売って出た利益は非課税です。売った代金と分配金(投資信託から受け取るお金)は、特定課税未成年者口座に入ります。これは、こどもNISAの口座と同時に作られる、現金の置き場です。現金のまま置いておけますが、外には出せません。このお金で買えるのは、こどもNISAの投資信託だけです。外に出せるのは、高校を卒業する年の1月1日からです。
3つ目は、そのまま置くことです。非課税に終わりはありません。その年の1月1日の時点で18歳以上になったあとも、同じこどもNISAの口座が続きます。
4つ目は、中学に上がる年の1月から、教育費や生活費にあてる場合に限り、書類を出して一部を出すことです。詳しくは引き出し制限の記事に書いています。
この4つは、どれも税金がかかりません。
こどもNISAの口座が閉じるのは、どんなとき?
こどもNISAの口座が閉じるのは、次の場合です。
1つ目は、災害などやむを得ない事情があるときです。中学に上がる年より前でも全額を出せ、そのときこどもNISAの口座は閉じます。税金はかかりません。
2つ目は、自分の都合で閉じるときです。こどもNISAの口座を閉じれば、中身は出せます。ただし、開いてから閉じるまでに増えた分に税金がかかります。入れたお金(元本)にはかかりません。
3つ目は、海外へ転居するときです。海外へ転居して日本の居住者でなくなると、その時にこどもNISAの口座は閉じます。閉じるまでに増えた分にも、税金はかかりません。自分の都合で閉じるときと違い、出国による廃止は、課税の対象から外されています。
閉じずに続けるには、継続適用届出書という書類を、出国の日の前日までに出しておきます。これを出しておくと、出国したあとも居住者として扱われるので、口座は閉じません。出せるのは、勤め先の転勤の命令など、やむを得ない事情で出国するときです。親の転勤でも構いません。
ただし、出国してから帰国の届出を出すまでのあいだは、こどもNISAの口座に新しく買い入れられないので、積立は止まります。帰国の届出は、継続適用届出書を出した日から5年を経過する年の12月31日までに出します。この扱いは、証券会社によって違うことがあります。
証券会社の変更は、その年の1月1日の時点で18歳以上になる年より前はできません。子どもの口座は、変更の届出の対象から外れているからです。閉じて別の証券会社で開き直せば、2つ目と同じく、増えた分に税金がかかります。
積立の停止や変更の手続き、海外転居のときの扱いは、2026年9月時点で、確認した4社とも案内を出していません。
閉じたときの税率と計算の例、災害などの事情の中身、教育費や生活費の払出しの手続きは、引き出し制限の記事にまとめています。
よくある質問
- 積立を止めたあと、また再開したり増やしたりできますか?
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できます。制度上は、止める・再開する・増やすに決まりはなく、1年に60万円までなら自由です。手続きは証券会社ごとに決まります。2026年9月時点では、確認した4社とも、こどもNISAの積立の停止や変更の手続きの案内を出していません。
- 親の転勤で海外にいるあいだも、積立は続けられますか?
-
続けられません。出国してから帰国の届出を出すまでのあいだは、こどもNISAの口座に新しく買い入れられません。口座そのものは、出国の日の前日までに継続適用届出書を出しておけば続けられます。この手続きは、引き出し制限の記事のよくある質問に書いています。
- 途中で証券会社を変えられますか?
-
その年の1月1日の時点で18歳以上になる年より前は、変えられません。子どもの口座は、証券会社を変える届出の対象から外れています。閉じて別の証券会社で開き直せば、閉じたときに増えた分の税金がかかります。
出典を見る(15本)
- 租税特別措置法 第37条の14(2027年1月1日施行版)(確認日 2026-09-06)
- 所得税法 第2条(2027年1月1日施行版)(確認日 2026-09-07)
- 国税庁 タックスアンサー No.2875(確認日 2026-09-07)
- 所得税法施行令 第15条(2027年1月1日施行版)(確認日 2026-09-07)
- 楽天証券 こども口座(確認日 2026-09-07)
- 松井証券 総合口座申込受付基準(確認日 2026-09-07)
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト 資産形成の基本(確認日 2026-09-06)
- アモーヴァ・アセットマネジメント インデックスファンド海外株式(ヘッジなし)基準価額データ(税引前分配金再投資ベース)(確認日 2026-09-07)/下落率・年数・倍率は当サイトで計算
- 楽天証券 こども口座 ご注意事項(確認日 2026-09-06)
- 三菱UFJ eスマート証券 こどもNISA(確認日 2026-09-06)
- 金融庁 アクセスFSA 2026年2月号(確認日 2026-09-05)
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト よくある質問(確認日 2026-09-06)
- 楽天証券 こどもNISAとは?(確認日 2026-09-06)
- SBI証券 NISA植田道場 こどもNISAの年齢別活用法(確認日 2026-09-06)
- 松井証券 プレスリリース 2026年9月3日(確認日 2026-09-06)
ネットで口座を開ける証券会社(親のNISA)
楽天証券
運営者が使っている証券会社
- 投資信託は100円から積み立てられる
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- NISAでは投資信託・国内株式・米国株式の取引手数料が無料(一部条件あり)
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松井証券
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マネックス証券
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- 投資信託の積立は100円から。クレジットカードでの積立はポイント還元率が最大3.1%
- 口座開設・維持費は無料
載せている条件は各社の公式ページで確認したものです(確認日 2026年9月18日。楽天証券は9月20日)。各社が変えることがあるので、申し込む前に公式ページで確認してください。こどもNISAの口座は、受付が2026年10月からです。
最終確認日: 2026年9月7日

